第15話


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:25:55.84 ID:nrzMucf10

第15話

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:27:53.06 ID:nrzMucf10

寂寞の荒野を、寄り添うようにして歩く二つの人影は、
まるで重なって一つの様に見える。

厳しい風に吹かれながら、フラフラと蟻の行進さながらに進んでゆく。

(メ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:29:55.77 ID:nrzMucf10

あの“沼地の洞窟”での激戦の末、見事勝利を果たした戦士と、
幽囚の身から解放され、自由となった姫君。

本当なら、姫を抱きかかえながら歩く戦士の姿でもあれば様になったろうが、
限界をみるブーンの体力から、それを強いるのは酷というものだ。

むしろ華奢な姫が肩を貸し、なんとか引きずられるように。

ξ゚⊿゚)ξ「がんばって、ブーン。もう少しよ!」

(メ^ω^)「おお・・・」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:32:18.98 ID:nrzMucf10

沼地の洞窟では、敵はあまり襲って来なかった。

おそらく、あの洞窟の主であるドラゴンを討ったからであろう。
知能の高い魔物が住み着いていた証拠だ。

ローラ姫をラダトームまで送り届けたいが、あの道程をまた引き返す事など出来ない。

ここは、一旦あの地点から最も近い町・・・リムルダールへと歩を進める。

そこで、ブーンの養生とロトの勇者の情報の収集をかねてのち、
姫をラダトームにまで送り届けよう。

それを当面先の冒険の予定とする。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:35:09.84 ID:nrzMucf10

(メ^ω^)「・・・・・・ぐ」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン。しっかり」

満身創痍とは、まさにこの事だ。
進むのも、姫の手を貸して貰わねば満足に歩けはしない。

表情も、どこか虚ろだ。

ブーンは、多くの血を失った。

しかしそれでも・・・・・・

(メ^ω^)「・・・・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「はっ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:38:11.78 ID:nrzMucf10

リカント「グルルラルルルゥゥゥウウ・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「・・・ブーン・・・・・・」

((メ^ω^)「・・・・・・」ユラ・・・

リカント「ゴギャアアアアアッッ!!」

(メ^ω^)「・・・・・・」ドシュッ

リカント「・・・・・・グゲア?」

姫を守るという意思だけは失わない。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:41:34.75 ID:nrzMucf10

魔物の、首が落ちた。

その首が地面に落ちると同時に、ブーンも倒れる。

ξ;⊿;)ξ「ブーン!」

(メ-ω-)

魔の手から、絶対に姫を守る。
歩く時は足下もおぼつかないが、いざ戦闘になれば、渾身の力を発揮する。

もはやブーンは、脱力から俊速の一閃を放つ境地にまで達していた。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:45:05.05 ID:nrzMucf10

魔物を倒した後は、意識を失う。幾度となく、気絶と覚醒を繰り返す。

(メ^ω^)「・・・・・・お」

ξ;⊿;)ξ「ブーン、ブーン」

(メ^ω^)「・・・お待たせたしましたお。いくかお、お姫様」

ξ;⊿;)ξ「大丈夫?大丈夫っ?」

そしてまた歩きだす。

リムルダールへは、もうすぐだ。

さあ、その痛みに耐えて。

いざ進め。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:48:17.83 ID:nrzMucf10

ξ*゚⊿゚)ξ「わぁ・・・!」

(メ^ω^)「おお・・・・・・」

辿り着いた。

美しき湖の町――――――リムルダール。

大きな外壁に覆われ、門の外から中を眺める。

そこには、雄大で綺麗な湖が広がっていた。

湖の中心に向けて、橋が渡されている。
そこが、人が居住する集落だろう。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:51:04.71 ID:nrzMucf10

門に憲兵が数名いる。
厳重な警備体制をしいている町で、入国審査が必要だった。

ξ#゚⊿゚)ξ「何よ!重傷を負っている人間がいるのが解らないの!?
早く通しなさい!私は、ローラ=ツン・デリ・・・モゴモゴ」

(メ;^ω^)「すいませんお。なるべく迅速に手続きして頂けると助かりますお」

二人のボロボロの姿を見るなり、憲兵たちは顔を見合わせ、
すぐに町に入れるように手続きを済ませてくれた。

そして、最寄りの医者の家への道順を聞き、門をくぐる。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:53:39.66 ID:nrzMucf10

高見から見通す湖の波紋の美しさに心捉われながら、病院へ向かう。

町に入ってからは安堵の為か、よりフラフラとしながら歩いた。

(´・ω・`)「やぁ。いらっしゃい。この薬水はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
・・・・・・随分と重傷のようだね」

(メ^ω^)「お・・・先生、お願いしますお」

ξ゚⊿゚)ξ「この病院で最高の名医を呼んでちょうだい。
ヤブ医者をあてたら、首を刎ねるわよ」

(´・ω・`)「この病院で医師は僕一人だけだが、腕には自信はあるけれどね。
とりあえず診よう。横になりなさい」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:56:27.06 ID:nrzMucf10

ブーンは診察台に乗せられ、診察を受ける。

(´・ω・`)「ふむ」

(´・ω・`)「節々に火傷、体中の骨折に、重度の打撲、切り傷、失血」

(´・ω・`)「呼吸の仕方から、内蔵も痛めているだろうね」

医師は、てきぱきと手際良くブーンの傷を診る。

(´・ω・`)「だが、複雑な骨折は無いようだ。これなら、時間をおいて
良くなりさえすれば、以前と変わらない動きができるよ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/19(土) 23:59:16.80 ID:nrzMucf10

(メ^ω^)「・・・・・・」

(´・ω・`)「あれ、気絶している。まぁ、コレだけの怪我を負えば当然だね」

ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン!」

(´・ω・`)「何処でこんな怪我を負ったかは知らないが、よくここまで辿り着いたものだ」

(´・ω・`)「いや・・・毒のしけった香りがする。もしかして、“沼地”を超えて来たのかな」

(´・ω・`)「だがもう心配はいらない。ここで、ゆっくりと養生する事だね」

ξ゚⊿゚)ξ「ああ・・・ブーン・・・」

ξ;⊿;)ξ「・・・・・・よか・・・よかった・・・うぅ・・・」

(´・ω・`)「彼も大概だが、君もボロボロだ。診察しよう・・・おや、靴を履いていないじゃないか」

(´・ω・`)「・・・随分やつれているね。お腹も空いているだろう。
あとで栄養のある物を作ってあげるからね」

ξ;⊿;)ξ「ひっ・・・ひっく・・・ありがろうごらいまふぅ・・・」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:01:14.82 ID:gfz+7D0v0

(´・ω・`)「ところで、君たちの名前は?彼はブーンといったかね」

ξ゚⊿゚)ξ「は、はい。私たちは・・・」

ξ゚⊿゚)ξ(はっ)

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:02:33.24 ID:gfz+7D0v0

(メ^ω^)『ローラ姫様、聞いてくださいお』

ξ゚⊿゚)ξ『なに、ブーン?』

(メ^ω^)『姫様は、姫様だお。でも、その身分を明かせば、
きっと、いろいろな姫様を狙う輩や、危険に巻き込まれるはずだお』

(メ^ω^)『だから、この国では、名前と身分を隠して頂きたいんですお』

ξ゚⊿゚)ξ『ええ。解ったわ』

(メ^ω^)『じゃあ・・・えーと、何とお呼びしたらいいか・・・』

ξ゚⊿゚)ξ『じゃあ、ツン』

(メ^ω^)『おっ?』

ξ゚⊿゚)ξ『ローラ=ツン・デリシア・ラルス』

ξ゚⊿゚)ξ『とって、ツンと呼んでちょうだい』

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:06:01.01 ID:gfz+7D0v0

(メ^ω^)『ツン、ですかお』

ξ゚⊿゚)ξ『・・・それと、敬語もいらない。気を使われたくないし、
何かよそよそしいわ。命を分けた間柄でしょう?』

(メ^ω^)『わ、わかりました・・・お』

ξ゚⊿゚)ξ『ほら!敬語になってるわよ!』

(メ^ω^)『・・・わかったお!ツン!』

ξ//⊿/)ξ『・・・・・・(ドキドキ)』

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:09:26.30 ID:gfz+7D0v0

ξ゚⊿゚)ξ「・・・彼の名前は、ブーン」

ξ゚⊿゚)ξ「わたしは名前は、ツンです」

(´・ω・`)「ブーンさんにツンさん、だね」

(´・ω・`)「君たちの姿をみれば、何か訳ありのようだけどね」

(´・ω・`)「余計な詮索をするつもりは無いよ。患者の傷を治す事だけに専念するさ。
それが僕のポリシーだからね」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ・・・ありがとうございます」

(´・ω・`)「じゃあ、ここに押印か名前を書いてね」

(メ-ω-)

そして、ブーン達の日は刻々と過ぎていった――――――。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:12:41.81 ID:gfz+7D0v0

(´・ω・`)「・・・どうかな?」

( ^ω^)「・・・大丈夫ですお!動けますお!」

(´・ω・`)「それは良かった」

(´・ω・`)「しかし、君の回復力には驚かされるね。
あれだけの重傷を負っていたというのに」

( ^ω^)「ショボン先生の治療が良かったんですお。本当に感謝ですお!」

(´・ω・`)「いやいや、患者の為に尽力するのは医者として当然の事だ」

(´・ω・`)「それと、ツンさんの看病のおかげでもある」

( ^ω^)「おっおっ。ツン、ありがとうだお!」

ξ//⊿/)ξ「いいのよ!気にしないで・・・」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:14:37.02 ID:gfz+7D0v0

(´・ω・`)「しかし、こちらも小さい病院で人手が足りないからね。
ツンさんが寝る間も惜しんで、ブーンさんを看病してくれたのは助かった」

(´・ω・`)「さすが、恋人同士の愛の成せる業だ」

ξ//⊿/)ξ「ちっ違います!恋人なんかでは・・・」

(*^ω^)「そ、そうだお先生、からわないで下さいおぉ・・・」

(´・ω・`)「なんにせよ、元気になって良かった」

(´・ω・`)「しかし、せいぜい今は歩けるようになったくらいだ。
まだ無理はしないようにね。戦闘なんてもっての他だよ」

(´・ω・`)「竜王討伐は少し休憩し、しばらくこの町で羽を休めるといい」

( ^ω^)「わかりましたお」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:17:39.52 ID:gfz+7D0v0

ブーン達は何度も礼を言い、病院を後にした。

体の調子が戻るまで、この町で休養だ。

しかし、やる事も色々ある。
まず率先してするべき事は。

( ^ω^)「ツン、ローブを買うお」

ξ゚⊿゚)ξ「ローブ・・・」

( ^ω^)「ツンの衣服はもうボロボロだお。ブーンも人の事は言えないけど」

( ^ω^)「それに、人前にあまりツンの顔を見せるのは良くないお」

ξ//⊿/)ξ「そ、それって、美しい私の顔を独り占めしたいってこと?もう・・・」

( ;^ω^)「違うお。ツンは姫様なんだから・・・万が一にもバレないように、
なるべく、顔の隠せる衣類がいいお」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね・・・私の似顔絵つきの手配書も、ちらほらあるしね」

( ^ω^)「とりあえず、いろいろ買いそろえたいし、市場に向かうかお!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:25:55.49 ID:gfz+7D0v0

市場には、人が多い。

湖の近くにある市場。

喧噪に揉まれ、ブーン達は散策する。

「へい、らっしゃい!美味しい川魚の干物だよ!」

「鋤、鍬、鎌、刃物類はいらんかねー。安くしとくよー」

「調味料各種!塩もコレだけの量で、たったの2ゴールド!」

「藁、薪売ります。質のいい薪を置いてるよ」

「新鮮な絞り立ての牛の乳、どうぞ飲んでいってくださーい!」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:29:31.83 ID:gfz+7D0v0

ξ*゚⊿゚)ξ「わぁ・・・!」

ツンは、ぱあっと目を輝かせた。

そして、あちこち物色する。

ξ*゚⊿゚)ξ「こ、これは・・・」

ξ*゚⊿゚)ξ「すごいわ!楽しい!」

( ^ω^)「ツン」

今まで何年もの間、あの暗闇に閉じ込められていた。

目に映る全てのものに興味を示すのは当然だった。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:34:36.90 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)「おっ!とりあえず、あそこに衣服屋があるお。
あそこにいって、ツンのローブをみるお」

ξ*゚⊿゚)ξ「ええ!」

( ∵)「やぁ、いらっしゃい」

( ^ω^)「すいませんお、ローブが欲しいんですお」

ξ*゚⊿゚)ξ「綺麗で可愛いのがいいわ」

( ∵)「なるほどなるほど、ローブをお探しで。なら、こちらに・・・」

ツンは、様々な色形のローブに、あちこち目を配る。

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:37:18.41 ID:gfz+7D0v0

ξ*゚⊿゚)ξ「迷ってしまうわ!」

( ^ω^)(ツン・・・嬉しそうで、何よりだお)

( ^ω^)(はやく、あの無情の日々を忘れて、
これからの幸せな生活を満喫していって欲しいものだお)

ローラ姫・・・ツンは、よく夢にうなされていた。
あの暗闇の牢獄に捕われていた時の夢を。

しかし、いずれ時がすべてを洗い流してくれるだろう。

ブーンはそうであって欲しいと、心からそう願う。

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:40:35.16 ID:gfz+7D0v0

ξ*゚⊿゚)ξ「どうしましょう・・・」

( ^ω^)「ときに店主、ここは武器防具などの装備品は売ってないんだおね?」

( ∵)「ええ、そうですね。そういったものは」

( ∵)「ですが、お隣に武具屋がありますよ。そこへ行かれてはどうでしょう」

( ^ω^)「あ、隣が武具屋なのかお!」

( ^ω^)「じゃあちょっと行ってくるかお。ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

( ^ω^)「隣の店をみてくるお。ツンはここで、ローブを選んでてくれお」

ξ゚⊿゚)ξ「わかったわ!」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:43:26.58 ID:gfz+7D0v0

ブーンは隣の店へ移動する。

( ^ω^)「ごめんくださいおー・・・」

質の良さそうな武具品がいくつも置いてある。
これは、装備の買い替え時か。

しばらく品を眺める。

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:45:23.75 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)「お」

( ・∀・)「んん?」

( ^ω^)(・・・・・・)

( ・∀・)「その薄汚れた格好・・・どこかで見た事あるな」

( ^ω^)「・・・・・・あ!思い出したお!アンタは・・・」

( ・∀・)「マイラの武器屋で会った男、か。そうだったね」

( ^ω^)「口の悪さで思い出したお」

( ・∀・)「また武具屋で会うとはね。何か因果でもあるのかな」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:48:49.02 ID:gfz+7D0v0

端正な顔立ちの戦士風の男は、ジロジロとブーンを見つめる。

( ・∀・)「確か、竜王を倒す旅をしているんだっけか」

( ^ω^)「そうだお」

( ・∀・)「なるほどね。いうだけの事はある」

( ^ω^)「?」

ζ(゚ー゚*ζ「モララー様!」

( ・∀・)「おお、デレ」

モララーと呼ばれた男に、美しい女性が駆け寄る。

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:51:19.94 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)「おっ?」

( ・∀・)「ああ、こいつはデレ。一緒に旅をしているんだ」

ζ(゚ー゚*ζ「はい!」

( ^ω^)「旅?一緒に?」

( ・∀・)「ああ」

( ^ω^)・∀・ )(マイラの店で買った娼婦さ。旅の共に、肉便器は必要だろう?)ヒソ

( ^ω^)「・・・・・・」

( ^ω^)「アンタ、世界中を旅しているんじゃないのかお?」

( ・∀・)「ああ、そうさ」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:54:26.40 ID:gfz+7D0v0

マイラの村から一緒に来たと言う。

つまりこの男は、女性を伴いながら、あの難関の沼地を超えて来た、という事になる。

とすれば、相当の腕を持つ戦士である筈だ。

( ・∀・)『なるほどね。いうだけの事はある』

( ^ω^)(・・・あ)

( ^ω^)(そういう事かお。今ブーンがここにいるって事は・・・)

( ^ω^)(あの沼地を通り抜けて来たってことだお)

( ^ω^)(つまりそれは、凄腕の冒険者の証明・・・という事かお)

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:57:47.21 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)「・・・アンタは、何の為に旅をするんだお?」

( ・∀・)「俺かい。・・・得に無いよ。強いて言うなら、楽しむ為さ。
というか、ひとっ所に留まっていられない性分なんだ」

( ・∀・)+「そう、自由に羽ばたく、鳥のようにね」キラン

ζ(゚ー゚*ζ「モララー様、素敵ですわ!」

女性が髪をなびかせ手を握り硬め、戦士を賞賛する。

しかし、この女性も女性だ。

いくら金で買われたとはいえ、あの沼地を共に超えてくるなど、
並の精神力ではない。普通なら、臆してとてもついては来れないだろう。

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 00:59:52.53 ID:gfz+7D0v0

( ・∀・)「じゃあ、俺達はこれで。せいぜい、竜王を倒す為に頑張ってくれよ」

( ・∀・)「いこう、デレ」

ζ(゚ー゚*ζ「はい、モララー様」

( ^ω^)「・・・ブーンはやるお。アンタに出来なくとも・・・」

( ^ω^)「自分が、この世界に平和を取り戻してみせるお」

( ・∀・) ピク

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:01:37.11 ID:gfz+7D0v0

( ・∀・)「・・・まるで俺が、君より弱いとでも言いたげだな」

( ^ω^)「さてね・・・どうだろうかお」

( ・∀・)「・・・いったな」

( ・∀・)「表にでろ。俺の剣の侮辱は許さない」

( ^ω^)「・・・アンタと戦る、理由がないお」

( ・∀・)「理由ならあるさ。君自身の命を守る為だ」

モララーは、スラリと剣を鞘から抜く。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:04:31.70 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)「・・・・・・」

ζ(゚ー゚;ζ「モララー様・・・!」

( ・∀・)「デレ、離れてろ」

( ^ω^)「・・・・・・」

ブーンは、斧を構える。

( ・∀・)「・・・・・・」

モララーは、切っ先をこちらに向ける。

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:07:13.48 ID:gfz+7D0v0

( ・∀・)

( ^ω^)

( ・∀・)「・・・ふはは」

( ^ω^)「・・・・・・」

モララーは、剣を鞘に収める。

ブーンも、構えの緊張を解いた。

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:10:11.61 ID:gfz+7D0v0

(♯・∀・)「はぁッッ!!」

(♯^ω^)「おおっ!!」

刹那、剣と斧が交錯する。

::(( ^ω^)X(・∀・ ))::

鍔迫り合いながら、二人は互いの目を睨み合う。
力と力が拮抗し、武器同士がキシキシと音を立てている。

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:12:53.77 ID:gfz+7D0v0

周りの人間が、何事かと二人の周囲に集まって来た。

( ・∀・)「・・・なかなかやる、じゃないか」

( ^ω^)「・・・・・・!!」

( ・∀・)「だが・・・」

モララーは、ブーンの片足を蹴り払う。

( ;゜ω゜)「おっ・・・おおっ!?」クルリ

(( ;-ω-)「ぐっ!」ドタッ!

ブーンは倒された。
体中に、痛みが走る。まだ傷が癒えてはいないのだ。

そして、喉元に剣の切っ先が突きつけられる。

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:15:30.07 ID:gfz+7D0v0

( ;^ω^)「・・・・・・くぉ」

( ・∀・)「まだまだ甘いね。俺に勝とうなんて」

モララーは、剣をくるくると回し、華麗な振る舞いで鞘にしまった。

( ・∀・)「確かにそれなりの腕ではあるようだが・・・
俺に倒されるようじゃ、とてもじゃないが竜王を討つなんて無理な話だぜ」

( ・∀・)「もう少し、身の振り方を考えた方がいいんじゃないのか?」

( ^ω^)「・・・・・・」

ブーンは仰向けになり、空を見上げたまま。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:18:20.50 ID:gfz+7D0v0

ζ(゚ー゚*ζ「モララー様!お怪我は?」

( ・∀・)+「ある訳ないだろう。俺を誰だと思ってるんだい?」キラリ

ζ(゚ー゚*ζ「ああ、よかった!!」

( ・∀・)「さあ、行こうか。時間を取らせたね。何か、美味しいものでも食べに行こう」

ζ(゚ー゚*ζ「はい!」

( ^ω^)

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:21:00.62 ID:gfz+7D0v0

「ふふ、竜王を倒すだって?」

「あんなザマじゃあ、出来るわけねえよなぁ」

「無謀だよ無謀、どうせそこらで野たれ死ぬのがオチってもんだよ」

周囲の野次馬は散開していく。

ブーンはむくりと起き上がり、ぱっぱっと体の汚れを払う。

そして再び、武具屋へ。

( ^ω^)「すいませんお。これ、下さいですお」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:24:08.45 ID:gfz+7D0v0

ξ゚⊿゚)ξ「お待たせ、ブーン」

( ^ω^)「ツン、ローブ選びは終わったかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ。このグレーのにしたわ!」

ツンは、ふわりと羽織るローブを揺らせてみせる。

なんとなく似てはいないが、あの黒衣のローブのドクオを思い出した。

( ^ω^)「おおっ!似合ってるお、ツン!」

ξ//⊿/)ξ「そ、そうかしら・・・」

ξ*゚⊿゚)ξ「ブーンのそれは、新しい装備?」

( ^ω^)「だお。新調したお」

ξ*゚⊿゚)ξ「それもカッコいいわよ、ブーン」

(*^ω^)「そうかお?」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:27:12.31 ID:gfz+7D0v0

ξ゚⊿゚)ξ「そういえばさっき・・・外が何か騒がしかったみたいだけど・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「何かあったのかしら?」

( ^ω^)「さぁね・・・それよりツン」

( ^ω^)「何か、美味しいものでも、食べにいくお!」

ξ*゚⊿゚)ξ「・・・・・・ええ!!」

ブーンは、ツンの笑顔を見て、自分も微笑む。

この笑顔を、守りたい。

ツンだけではない。この世界の人々を。

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:31:40.96 ID:gfz+7D0v0

途方も無い無謀だろうか。自分の成そうとしている事は。

確かに、初めは無謀かもしれないとも思った。

でも今は違う。

冒険の中で鍛え上げられ、少しずつ、ほんの少しずつ芽生えてゆく感情。

やれるかもしれない、いや果たさねばならぬ。

傍らに立つ一人の女性。

彼女の存在が、ブーンの使命感をより燃え立たせるのだった。

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:34:33.75 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ

( ・∀・)ζ(゚ー゚*ζ

先ほどの、戦士と女性。

どこか自分とツンに似ているなと、何故か少しだけそう思った。

しかし、あの戦士と自分を重ねあわせた事に気づいて、

頭をボリボリと掻き、少しだけ顔をしかめてやった。

to be continued…!!

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 01:37:37.02 ID:gfz+7D0v0

( ^ω^)ブーンの今のステータス

LV18

はがねのつるぎ
はがねのよろい
てつのたて

今回登場した敵

特に無し

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。