第26話

134 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:18:08 ID:n0TK6K7Q0

第26話

138 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:19:14 ID:n0TK6K7Q0

メルキド、市街地――――――

(  ゚∀゚ )「ふぅーーーー・・・・・・」

(‘e’)「アニキ、機嫌悪いみたいっすね」

(  ゚∀゚ )「ああ、あのボロ宿屋のせいでな」

(‘e’)「へえ」

139 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:20:23 ID:n0TK6K7Q0

(  ゚∀゚ )「あの家のせいで地上げが滞ってんだ」

(  ゚∀゚ )「あの辺一帯に、俺らの組の武器倉庫を建設する予定が立ってる」

(  ゚∀゚ )「あいつらを立ち退かせなきゃ、俺らにも銭が入んねえんだぞ」

(  ゚∀゚ )「おかげで上の連中に、どやされっぱなしだ」

(‘e’)「でも、あの宿屋の娘と、呪いの旅人達が、魔物の襲撃を知らせてくれたんすよね」

(‘e’)「おかげで街が占領されずに済んだとかで。噂になってますよ」

(‘e’)「地上げなんて、何かちょっと気が咎めますねえ」

(  ゚∀゚ )「てめぇっ ジョーンズ!!俺より、あのボロ屋の肩持つ気かっ!」

(;’e’)「ひぃや・・・そういう訳じゃ!」

140 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:21:21 ID:n0TK6K7Q0

(  ゚∀゚ )「・・・・・・まぁ、確かにその事に関しちゃ、感謝しなクチャナ・・・ゴニョゴニョ」

(‘e’)「えっ?なんすか?」

(♯ ゚∀゚ )「うっせえなッ!!」

(  ゚∀゚ )「もういい、とりあえずその話は今は無しだ」

(  ゚∀゚ )「それよりなあ、飯食いに行くぞ、飯。
朝から何にも食ってねえし、腹一杯食べて気分転換だ」

(‘e’)(素直じゃないな、この人・・・)

「あの~、すいませんお」

(  ゚∀゚ )「あ?」

141 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:24:01 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「寝泊まりできる場所を探してるんですお。
ここらで、安い“宿屋”のある方面を教えて頂きたいですお」

(♯ ゚∀゚ )「あぁン?」 イラッ

(  ゚∀゚ )「宿屋だとぉ・・・ 今それを忘れようとしてんのに・・・」

(  ゚∀゚ )「テメェ、喧嘩売ってんのかコラァっ!」

( ;^ω^)「へ?」

(‘e’)「あ、アニキ・・・」

(  ゚∀゚ )「そんなら教えてやるよ。あっちの方だ」

(‘e’)(あ。そっちは宿屋なんて無い・・・嘘やんけ)

( ^ω^)「おっおっ。ありがとうございますお!」

142 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:24:59 ID:n0TK6K7Q0

(  ゚∀゚ )「おいちょっと待てよ」

( ^ω^)「はい?」

(  ゚∀゚ )「道を教えてやったんだから、それなりの礼をしろよ。
誰もタダなんて言ってねえぜ」

( ^ω^)「おー・・・ でも、ブーンは今、無一文ですお」

(  ゚∀゚ )「ああ?金もねえのに宿屋に行こうってのかよ」

( ^ω^)「その前に、道具屋でいろいろと売ったりしようかと・・・」

(  ゚∀゚ )「ふうん、金目のものがあるってのかい。
なら、それを寄こしな」

(‘e’)「アニキ・・・何もこんな薄汚い旅人風情からとらんでも・・・」

143 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:26:01 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「道を教えてくれたのは感謝するけど
ブーンも今は素寒貧だお。そういう訳にはいかないお」

(  ゚∀゚ )「ふぅん・・・じゃあ、力ずくでとってやろうじゃねえか」 バキボキ

(‘e’)「アニキ・・・」

( ^ω^)「おっ?」

((♯ ゚∀゚ )つ「オラァっ!!」 ブンッ

( ^ω^)) 「おっ」 ヒョィ

144 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:27:48 ID:n0TK6K7Q0

チンピラ風情の拳は躱され、その勢いのまま地面に転んだ。

((♯; ゚∀゚ ))「あげでぇっ!?」 ドスン

( ^ω^)「大丈夫かお?」

(♯ ゚∀゚ )「てめえ・・・調子にのりやがって!」

(♯ ゚∀゚ )「足腰たたねえようにしてやろうか!」

パーン
( ^ω^)
⊂彡☆))∀゚ )

(‘e’ )

(♯)∀゚ )「つええ・・・こいつ、つええぜ・・・」

(‘e’)(もうこの人についていくのやめようかな・・・)

145 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:30:01 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「無差別に人に金をたかるのは良くないお」

( ^ω^)「とにかく、ちゃんとまっとうに働いて、お金を稼ぐんだお!」

(♯)∀゚ )「はい・・・はい・・・サーセン・・・」

( ^ω^)「お母さんはいるのかお?」

(♯)∀゚ )「はい・・・います・・・はい・・・」

( ^ω^)「だったら、お母さんを悲しませる様な事はしちゃ駄目だお!」

(‘e’)(説教されてる・・・だ、ダセェ・・・!)

146 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:31:07 ID:n0TK6K7Q0

そしてチンピラ共を諌めたあと、ブーンはまた歩き出す。
無法者など、今はどうでも良い。

教えて貰った道とは、ふと違う方向へ。

先の説明を疑った訳ではなかった。
うら寂しい路地裏の方へ入っていく。

( ^ω^)

先ほどから感じていた。

尾けられている。

先刻のいざこざの最中から、気配をつかんだ。

それも、ふわりと毛立つようなこの感覚は。

147 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:32:22 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「・・・・・・」

ブーンは暗い路地角を曲がる。
そして、すぐに曲がった先の壁を背にした。

気配は躊躇なく近づいてくる。

“それ”が、暗がりから姿を現そうと・・・

(;;;;;;;)

( ^ω^)「何者だお!!」

ブーンは、咄嗟に出てきたものに飛びかかろうとしたが――――――

148 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:34:13 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「――――――はは。 ブーン、俺だよ。俺」

( ;^ω^)「ど・・・」

( ;゜ω゜)「ドクオーーーー!!」

そこには、懐かしき戦友の顔があった。
ブーンは緊張した身構えを解き、驚きと嬉しさを露(あら)わにした。

(*^ω^)「久しぶりだお、ドクオ!!」

(‘A`)「ああ、しばらくぶりだな。数ヶ月ほどだが、何か数年ぶりの様に感じるよ」

(*^ω^)「メルキドに行くとは聞いてたけど、まだここに滞在してたのかお」

(‘A`)「いろいろと研究があってな。
居心地の良い場所を見つけたんで、そこに長期的にやっかいになっている」

二人は再会を心から喜び合った。

149 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:35:47 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「まさかメルキドに来て、こんなに早くドクオに会うなんて」

(‘A`)「俺も、お前を見かけたときは驚いたよ。この広大な街で出くわすとはな」

( ^ω^)「天の思し召しって奴だおね」

(‘A`)「はは、やっぱり、何か縁があるんだろう」

( ^ω^)「それにしても、すぐに声をかけてくれれば良かったのに。
なんで尾行なんかしたんだお?」

(‘A`)「ああ・・・・・・お前と絡んでた連中が、ちょっと面倒な奴らでな。
なるべく顔をあわせたくなかったんだ」

( ^ω^)「確かにめんどくさい人達だったおね」

151 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:37:01 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「宿はまだ、決めてないだろう?だったら、オススメの家がある」

(‘A`)「俺が住んでる宿屋なんだが・・・」

( ^ω^)「ぜひそこに行くお。案内してくれお」

(‘A`)「ああ、じゃあ行こうか。積もる話も、そこでしよう」

ブーンは、ドクオに連れられ宿屋へと向かう。
広々とした幅の大きな石畳の道を、様々な人々とすれ違い過ぎてゆく。

( ^ω^)(・・・・・・)

( ^ω^)(さっきドクオに微かに感じたあの気配・・・)

( ^ω^)(あれは――――――・・・・・・)

152 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:38:11 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「ここかお?」

(‘A`)「ああ、ここだ」

宿についた。

一見、とても貧しそうで、小さな宿屋だった。
中に入っても、その印象は変わらない。

他の宿屋に比べ、随分と貧相に見えたが、
ドクオが推すからには、何も間違いは無いだろう。

ところどころ壁に穴や隙間が空いている。
だが、少なくとも不潔だと思わなかった。

掃除は行き届いているようだ。

153 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:38:59 ID:n0TK6K7Q0

(*゚∀゚)「あっ、お師匠。 おかえりなさい」

(‘A`)「帰ったぞ」

( ^ω^)(師匠?)

(‘A`)「連れの客がいるんだ。今日から泊めてやってくれ。
部屋の空きはあるだろう?」

(*゚∀゚)「わわ!ご新規さまですか?」

(*゚∀゚)「もちろん、部屋の空きはありますよ。
やった!これでウチも今日から満室だ!」

( ^ω^)「全部で何部屋あるんだお?」

(*゚∀゚)「3部屋です。ひとつは僕たちが住んでるので、お客さん用はふたつです」

( ^ω^)「そうなのかお」

154 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:40:42 ID:n0TK6K7Q0

(*゚∀゚)「でも今、いろいろあって国から報奨金が貰えそうなんです!」

(*゚∀゚)「そうしたら、改装して室数も増やして大きくするんだ~」

(‘A`)「ゆくゆくの話だな。まあ、とりあえず夕食を出してくれないか。
連れは、長旅で疲れているだろうし、腹も空いてるだろう」

(*^ω^)「おっ・・・そう言われた途端、お腹が空いてきたお!」 グゥゥ…

(‘A`)「こいつは大食漢みたいだからな。量もはずんでやってくれ」

(*゚∀゚)「はぁい。今日は豪華に、芋のシチューにしますよ」

( ^ω^)「あ。宿賃なんだけど・・・実は今、文無しなんだお」

( ^ω^)「持ち物を売ってお金をつくるから、支払いを明日まで待ってもらっていいですかお?」

(*゚∀゚)「うーん、いいですよ。他ならぬお師匠さまのご友人ですから」

( ^ω^)「ドクオ!この子といったいどういう関係なんだお!」

(‘A`)「まあ、それも後でゆっくりと・・・・・・」

155 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:42:04 ID:n0TK6K7Q0

その巨大な城の屋上からは、全てを一望できるようだ。
うっすらと遠くに、ラダトームの城を望める。

そこに、一人立つ者がいる。

髪は真っ白で、身に召すものも純白。肌も透き通るように色が抜けている。
およそ全てが白かった。

川 ゚ -゚)

風に長髪がなびく。感情が抜け落ちた様な瞳で全景を見据えていた。

156 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:42:55 ID:n0TK6K7Q0

(・∀ ・)「よお、こんなとこで何してんだ」

川 ゚ -゚)「・・・貴様か。何の用だ」

(・∀ ・)「別に用はねえよ。暇だからフラフラしてんだ」

(・∀ ・)「それより、次の戦はいつだ?俺ァ早く暴れたくてウズウズしてんだぜ」

158 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:43:44 ID:n0TK6K7Q0

川 ゚ -゚)「・・・先の三国戦争で敗戦を喫した手前、そう簡単に動く訳にはいかん」

川 ゚ -゚)「次の失敗は許されない。慎重に事を進めるべきだ」

川 ゚ -゚)「いかに寛大な竜王様とて、その逆鱗に触れうる事もあるのだぞ」

(・∀ ・)「はん。竜王軍の参謀が、弱気になっちまってるなあ」

(・∀ ・)「お得意の戦術を早く練ってくれよお」

川 ゚ -゚)「お前を造ってやった者に対して、随分な口の聞き方だな」

(・∀ ・)「へっ。そら造ってもらった事はありがてえけどよ」

(・∀ ・)「俺もお前も四天王、立場はおんなじなんだぜ、ギヒヒ」

川 ゚ -゚)「・・・・・・」

159 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:44:40 ID:n0TK6K7Q0

川 ゚ -゚)「メルキドの進行の際は、“何故か”こちらの情報が敵に漏れていたな」

川 ゚ -゚)「あのような事が起こっては、いかに綿密に策を練ろうとも台無しになる」

(;・∀ ・)「ぎくっ・・・ まア、そ、そうだな」

川 ゚ -゚)「・・・・・・」

川 ゚ -゚)「ともかく、お前らのような扱いにくい連中をまとめあげるのも一苦労なんだ」

川 ゚ -゚)「自分の都合ばかり、ほざくなよ」

(・∀ ・)「ちっ・・・なんでぇ、気取りやがって」

(・∀ ・)「俺なんて頑張ってるほうだぜ」

(・∀ ・)「命令無視の身勝手野郎に、情緒不安定のアホよりかはなあ」

川 ゚ -゚)「ふん。結果を残せねば違いなど無い」

160 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:45:59 ID:n0TK6K7Q0

川 ゚ -゚)「消えろ。今は一人で居たいんだ」

(・∀ ・)「あーそう。わかったよ、クソ」

(・∀ ・)「じゃあな」 ブンッ ドゴォッ!!

わざわざ床を殴り砕いて、巨人は降りていく。

川 ゚ -゚)(・・・・・・)

川 ゚ -゚)(早く・・・・・・)

川 ゚ -゚)「早く・・・・・・来るんだ・・・」

161 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:47:01 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「・・・・・・ほーー!!じゃあ、メルキドの危機を救ったのはドクオ達なのかお!」

(‘A`)「俺はそんな大層な事はしてないが、少なくともつーは頑張ったな」

(*゚∀゚)「えへへ」

( ^ω^)「つーちゃん、すごいじゃないかお!こんなに小さいのに。
ちゃんと働いてるし。偉いお!」

(*゚∀゚)「あひゃー!」

(#゚;;-゚)「フフ・・・」

ブーン達は宿屋のロビーにて、再会を祝して杯を交わしていた。

162 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:47:58 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「そういえばドクオの、研究とやらの方はどうなんだお?」

(‘A`)「ああ・・・」

(‘A`)「決して順境とは言わないが、少しずつ、着実に進んでいる」

(‘A`)「あと一息で、研究の全てが完成すると思っているが・・・なかなか難しいな」

( ^ω^)「ふうむ」 ムシャムシャゴクゴク

(‘A`)「ブーンは、何の目的でメルキドに来たんだ?」

( ^ω^)「お。ブーンは・・・」

( ^ω^)「装備を整えるためだお。といっても、今は文無しで・・・」

( ^ω^)「どうしようかと思ってるところだけど」 モグモグ

163 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:49:46 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「ふむ、装備か」

(‘A`)「なら、良い武器屋を紹介しよう」

( ^ω^)「おっ」

(‘A`)「腕のいい鍛冶屋のいる店があるんだ」

(‘A`)「俺の義手も、そこで直してもらった。
恐らく、メルキド・・・いや、アレフガルド全土でみても、屈指の鍛冶屋だろう」

( ^ω^)「おおっ。それはすごいお」

( ^ω^)「ぜひ案内してくれお」

(‘A`)「じゃあ明日、いってみるとしようか」

そう言って、ブーンとドクオは、ガチンと杯を当て乾杯した。

164 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:51:38 ID:n0TK6K7Q0

次の日、二人は宿を出て、件の武器屋へと向かう。

( ^ω^)「ここかお」

(‘A`)「ああ、ここだ」

メルキドの人通りの多い場所から、少し離れた場所にあった。

『 武器防具、流石屋 』

中に入ると、独特の臭いがした。
武具を売るだけでなく、ここで鍛冶も行っているという。

165 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:52:21 ID:n0TK6K7Q0

( ;^ω^)「おおっ・・・これは・・・!」

そこに陳列されている武具は、素人目にみても
今まで見てきた物とは一線を画すほどの出来映えだった。

鎧は高い防御力を予感させながらも、
それでいて装飾や形の美しさは損なわれない。

武器の刃先の鋭さと美しさに、思わず目を奪われてしまう。

167 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:54:22 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「ここは凄い武器が買えそうだけど・・・」

( ^ω^)「金がないお。どうしたらいいか・・・」

(‘A`)「ブーン、金の事は心配するな」

(‘A`)「俺が貸そう。だから、眼鏡に適うものを選べ」

( ;^ω^)「ドクオ!そんな悪いお。きっとここのは高価で・・・」

(‘A`)「いいさ。実は路銀の方は余るほど持ってる。
お前に少しくらい貸したところで、影響はないよ」

( ;^ω^)「ええ・・・?どんだけ持ってんだお、ドクオ・・・」

(‘A`)「竜王を倒すなんて旅は、きっと持ちうるもののすべてを、
最大限にまで高めていかなければ、到底、覇する事など出来ない」

(‘A`)「装備の不備で、志半ばで折れてしまうのは心惜しいだろう?」

( ^ω^)「ドクオ・・・」

( ^ω^)「恩に・・・きるお。すまないお」

168 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:56:03 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「お、客人がきてたのか。いらっしぇー」

今まで無人だったカウンターに、店の奥から人が出て来た。

( ^ω^)「ここの武器は、質が高いですおね」

( ´_ゝ`)「だろう?世界一の武器屋という自負はあるぜ」

(‘A`)「腕のいい職人がいるからな」

( ´_ゝ`)「おんや、ドクオさん。きてたんか。
また義手の点検でもしようかい?」

(‘A`)「いや、今日は付き添いで来てるんだ。大丈夫」

( ´_ゝ`)「仕込み刃の方はどうだい?気に入ってくれたかい?」

(‘A`)r- + 「ああ、なかなか良い。これは便利だ」
シャコン!!

ドクオの義手の手首付け根から、刃が飛び出した。

169 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:57:12 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「それより、こいつに飛び切り良い装備を与えてやってくれないか」

( ^ω^)「おっおっ」

( ´_ゝ`)「ふむ。兄さんガタイいいね、いいねいいね。
俺には解る。アンタは良い戦士だ」

( ´_ゝ`)「良い肉体には良い武器が備わる。良い武器には良い魂が宿る」

( ´_ゝ`)「例え上等な武器でも、それを扱う者が貧弱じゃ、不相応ってもんだ」

( ´_ゝ`)「出来るなら優れた戦士につけてもらいたいからな」

(‘A`)「ブーンの戦士としての資質は、俺が折り紙をつけるさ」

(*^ω^)「そんな、照れるお」

( ´_ゝ`)「そんなら、適当に見繕ってみようかね」

170 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 00:58:49 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「じゃあ、こいつなんてどうだい。“魔法の鎧”。
魔力を封じた紐を編み込んであるから、
来ているだけで魔力の攻撃から身を守る。傷も僅かずつ癒してくれる」

(*^ω^)「カッコいいお!!装飾のデザインもセンスを感じるお」

(‘A`)「いくらだ?」

( ´_ゝ`)「7700ゴールド」

(( ;゜ω゜);`;:゙ ブフォ!!

( ´_ゝ`)「こういうのもあるぜ。“水鏡の盾”。
鉄壁の堅さと、表面の滑らかさで受けの良さは抜群だ。
それでいて重量は他と比べても低く、使いやすい」

(*^ω^)「カッコいいお!!キラキラしてて凄く強そうだし」

(‘A`)「いくらだ?」

( ´_ゝ`)「14800ゴールド」

(( ;゜ω゜),;;:゙; ブフォ!!

171 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:00:20 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「お値打ちだな」

( ´_ゝ`)「だろ?」

(( ;゜ω゜);.`;:゙ ブフォフォウ!!!!

( ;^ω^)「確かに、凄い武器防具だけど・・・そんなにするのかお・・・
一般市民が一生働いて得る金額だお!」

( ;^ω^)「しかもそれをポンと出せるドクオ・・・
一体、ドクオは何者なんだお?!」

(‘A`)「はは・・・」

174 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:01:40 ID:n0TK6K7Q0

(´<_` )「しかしなぁ。貴品業物ってのは、得てしてそういうものだぞ」

奥から、汗を拭いながら、もう一人でてきた。
先ほどから話していた店員と、瓜二つに似ている。

( ´_ゝ`)「おお、オトジャ。仕事は一段落ついたのか?」

(´<_` )「何とかね。しかし軍の将校の武器打ちの仕事が溜まってる」

( ^ω^)「そっくりだお。兄弟さんですかお?」

( ´_ゝ`)「ああ。双子なんだ。見た目も性格も似てるってな」

175 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:02:37 ID:n0TK6K7Q0

(´<_` )「といっても、悔しいが鍛冶の才能だけはアニジャの方が一枚上だったけどな」

( ´_ゝ`)「オトジャ、そんな事ないだろう」

( ^ω^)「だった?」

( ´_ゝ`)「ああ、今俺は鍛冶の仕事から退いているんだ。
何せ、腕がこうなっちまったからな」

アニジャと呼ばれた男は、右腕をひらひらと見せる。義手だった。

( ´_ゝ`)「ドクオさんと同じだな」

(´<_` )「アニジャ程の男がな・・・残念だよ」

177 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:04:04 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「ここには、剣はどんな物を置いてるんですかお?」

(´<_` )「剣か・・・これなんてどうだ?」

( ^ω^)「うーん・・・もっと良いものがありませんかお?」

( ^ω^)「実は以前、武器を折っちゃいまして――――――・・・・・・」

(´<_`; )「アンタ、武器無しでここまでやってきたのか?スゴいな」

(‘A`)「あれから、またさらに成長してるみたいだな」

( ^ω^)「がむしゃらに、出来る事をやってきただけだお」

( ´_ゝ`)「こいつぁ俺が見込んだ通りだ。
この人になら、どんな武器も預けられるな!」

178 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:05:01 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「オトジャ・・・挑戦してみてもいいんじゃないか?」

(´<_` )「えっ?」

( ´_ゝ`)「伝統の、あの“剣”さ」

(´<_`; )「あ・・・あ・・・」

( ´_ゝ`)「せっかくこんないい戦士が来てくれたんだ。この機に、やってみろよ」

(´<_` )「無理だ・・・まだ早い。俺には出来ないよ」

( ´_ゝ`)「オトジャ。お前なら、出来るって」

( ^ω^)「? 何の話ですかお?」

( ´_ゝ`)「ああ・・・」

179 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:06:26 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「この『流石屋』は、代々続いて来た鍛冶の老舗だ」

( ´_ゝ`)「今、9代目の当主を務めるのはオトジャだ」

( ´_ゝ`)「質の高い武器を作る事で名を馳せてきた流石屋だが・・・」

( ´_ゝ`)「真の当主と認められるには、厳しい条件がある」

(‘A`)「条件?」

( ´_ゝ`)「ああ・・・それは・・・」

( ´_ゝ`)「伝統の名剣と言われる、 “炎の剣” を打つ事だ」

( ^ω^)「炎の剣・・・」

180 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:07:45 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「その剣を打てて、初めて当主を継ぐ事ができるんだが・・・」

( ´_ゝ`)「名を継ぐ前に、親父・・・8代目が亡くなっちまったんだ」

(´<_` )「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「その頃には俺も腕を失っちまってな。
オトジャなら、剣を打ってなくとも、9代目鍛治を継ぐに相応しい実力がある」

( ´_ゝ`)「だから、“剣打ち”を少し保留にして、オトジャが務めているんだ」

( ´_ゝ`)「昔は剣打ちが出来る当主がいなければ、
店を潰すべしなんて言われたらしいが」

( ´_ゝ`)「ここで伝統の『流石屋』を終わらせてしまうには、あまりに惜しいからな。
軍の武器の発注も、数多く請け負う。
周囲の支持もあって、今こういう形になっているんだ」

( ´_ゝ`)「しかしオトジャなら、その資格は十分にある」

(´<_` )「買いかぶりすぎだ・・・アニジャが健常だったなら、
俺なんて足下にも及ばないよ」

( ´_ゝ`)「そう卑下するな。お前だって十分な才能を持っているさ」

181 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:08:54 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「とにかく、お前が心から自信を持ち、真の9代目を継ぐには、
“炎打ち”が必要だ」

( ´_ゝ`)「そしてその剣を、ブーンさんに預けようじゃないか。
竜王を倒そうなんて立派な剣士は、そういるもんじゃない」

(´<_` )「お・・・俺は・・・」

182 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:09:59 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「そういう事ですかお・・・」

( ^ω^)「ならオトジャさん。 ぜひ、ブーンからもお願いしますお」

( ^ω^)「必ず、その剣で竜王を討ってみせますお!ですから・・・」

(´<_` )「・・・・・・簡単にいってくれるなよ。もし失敗したら・・・」

( ^ω^)「?」

( ´_ゝ`)「“炎打ち”をするという事は、単に剣を打てばいいって話じゃない」

( ´_ゝ`)「その錬成は極めて難しい。加えて、もしその“炎打ち”に失敗すれば」

( ´_ゝ`)「当主になる事は許されず、自分の利き腕を断たねばならない」

( ´_ゝ`)「そしてオトジャが“炎打ち”に挫折するということは、
長い流石屋の歴史に終止符を打つという事だ」

( ;^ω^)「お・・・」

(‘A`)「・・・・・・」

183 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:10:58 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「まさか、アニジャ殿のその腕は・・・」

( ´_ゝ`)「そうだ。“炎打ち”に失敗した」

( ;^ω^)「おお・・・」

(´<_`; )「無理だ・・・アニジャですら失敗したのに、俺なんかが打てる訳がない・・・」

( ´_ゝ`)「・・・・・・」

(´<_` )「それに、“炎打ち”には、優れた魔術師が必要だ」

(´<_` )「最近は軍の方にも、目覚ましい力をもった魔術師がいないらしいじゃないか」

( ^ω^)「まじゅつ・・・?」

184 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:12:00 ID:n0TK6K7Q0

(‘A`)「つまり、“魔導錬成”という事だな」

( ´_ゝ`)「そうだ。炎の剣は、刀身に魔力を宿す」

( ´_ゝ`)「剣を打ちつつも、隣で魔力を剣に練りこむ人間が必要なんだが・・・
って、ドクオさん、アンタよく知ってるな?」

(´<_` )「そう。俺の他にも、魔術師が必要なんだ。だから・・・」

(‘A`)「なら、俺がやろう」

( ´_ゝ`)「ぬに?」

( ^ω^)「ドクオ」

(‘A`)「こう見えて魔力の扱いはどうやら人並みに出来るらしい」

(‘A`)「そういう話なら、強力しよう」

(*´_ゝ`)「おおっ!?マジでか!?アンタ、魔法使いだったのか」

(´<_`; )「・・・・・・!!」

185 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:13:16 ID:n0TK6K7Q0

(´<_` ;)「だ、駄目だ・・・アニジャ・・・俺なんかが・・・」

(´<_` ;)「・・・・・・できる訳がないッッ!!」

( ;´_ゝ`)「あ、おいっ!?」

オトジャは、店の外へ飛び出していった。

186 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:14:18 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「・・・・・・」

(‘A`)「・・・アニジャ殿。実際のところ、見込みはどうなんだ?」

(‘A`)「彼には、ひどく自信が無い様に見えたが・・・」

( ´_ゝ`)「・・・確かに、“炎打ち”は難しい」

( ´_ゝ`)「だが、オトジャの技術をもってすれば、そこまで至難な訳ではないはずだ」

( ´_ゝ`)「事実、“炎打ち”に失敗した例なんて、長い流石屋の歴史の中でも、
そうそうある事じゃない。俺が言うのもなんだがな」

( ´_ゝ`)「まぁ・・・失敗といっても・・・いや」

(‘A`)「ふむ・・・」

187 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:15:17 ID:n0TK6K7Q0

( ´_ゝ`)「確かに幼少の頃から、俺は才能があると言われ続けて来た」

( ´_ゝ`)「時期当主も、俺になるだろうと周囲は予測していた」

( ´_ゝ`)「しかし、俺の炎打ちの不達成・・・ 急な親父の逝去・・・」

( ´_ゝ`)「訳の解らないうちに、心の準備ができないままに
あいつは9代目当主という地位におさまってしまったんだ」

( ´_ゝ`)「きっとあいつは、“俺の才能”という亡霊に取り憑かれているんだよ」

( ´_ゝ`)「だが俺は、それを乗り越えて堂々とアイツに9代目を名乗って欲しいんだ」

( ´_ゝ`)「オトジャが自分の人生に誇りをもって生きていくには・・・」

188 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:16:22 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)「・・・・・・」

( ^ω^)「ちょっと、オトジャさんを追いかけてきますお」

(‘A`)「ブーン?」

( ^ω^)「話を聞いて来たら、どうしてもオトジャさんに剣を作って欲しくなったお」

( ^ω^)「ブーンのこれからの旅には、きっとオトジャさんの“炎の剣”が必要だお」

三( ^ω^)「全身全霊をかけて、頼み込んでくるお!」 タッ!

ブーンは、オトジャの後を追って、ものすごい勢いで外に出ていった。

( ;´_ゝ`)「おわ、はええ!」

(‘A`)「はは・・・あいつらしいな」

189 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:17:28 ID:n0TK6K7Q0

もう暮れて、薄暗い夜道を走る。

街外れのこの周辺は、ほぼ森林に近い。

かなり遠くに、しかしはっきりとオトジャが走ってるのを確認できた。

これなら、見失わなければすぐに追いつく。

( ^ω^)

190 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:18:33 ID:n0TK6K7Q0

武具の生成なら、随一と言われるメルキド。

そのメルキドの中でも、さらに名店と呼ばれる店の武器。

戦友のドクオの魔力を練りこみ、それを命を賭けて職人が打つ。

自分が命を預ける物として・・・恐らくこれ以上の物はないだろう。

( ^ω^)(オトジャさん・・・)

( ^ω^)(絶対に、云(うん)と言わせてみせるお!!)

ブーンは走る。胸の内に情熱を携えながら。

新たな牙を手に入れんとする為に。

( ^ω^)(!?)

191 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:20:18 ID:n0TK6K7Q0

(  ゚∀゚ )

(´<_` ;)
(‘e’ )

( <●><●>)

坂の上から、オトジャが、何者かに囲まれているのが見えた。

幾人かは、刃物をも持っている。

ただ事の雰囲気ではなさそうだ。

柄の悪そうな男共が、オトジャに詰め寄る。

もっと急げ。もっと走れ。

ブーンは、土を蹴り上げて速力を上げる。

192 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:21:42 ID:n0TK6K7Q0

何があっても、せっかく見つけた希望の星を、失う訳にはいかないのだ。

ブーンは、息を切らして、全速力で駆け抜けてゆく。

あの連中が何者かは知らないが――――――

( ^ω^)「・・・・・・ブーンの希望に――――――手を出すなお!!」

to be continued…!!

194 名前:名も無きAAのようです:2011/09/06(火) 01:22:22 ID:n0TK6K7Q0

( ^ω^)ブーンの今のステータス

LV22

はがねのよろい
てつのたて

今回登場した敵

なし


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